御家庭の幸せを願う印鑑『吉相印』

　　学問レベルで夢に特別の意味を見つけたのは、心理学者のフロイトでした。

　マーフィー博士も夢にはなみなみならぬ関心を抱いて、夢と現実に起きたことの関

　係や夢への考え方を機会あるごとに述べています。
　
　　たとえば、ある若い文性は一週間続けて「自宅の裏庭をシャベルで掘る夢」を見ま

　した。　博士のすすめで仮女の父親が、実際にそこを掘ってみたら、古銭の詰まった

　壷が出てきて、ひと財産に匹敵する価値を持っていたそうです。

　　夢の多くは心理的な意味合いを含んでいます。　つまり何かのシンボル、合図のよ

　うな役目をしているのです。　また、夢はその人の現在の日常生活や心理状態と関

　係が深いので、印象的な夢を見たら、自分が一番望んでいることと関連づけて解釈

　してみるとよいでしょう。

　　ある女性は再婚を望んでいました。　二人の子供を持つ女性です。　彼女は成長し

　ていく子供のためにも、父親が必要だと思って毎日バスに乗り遅れて職場に遅刻して

　いく夢です。　現実には彼には彼女は一度も遅刻していないのに……です。　この話

　を聞いた博士は彼女にこう聞きました。

　　「今の職場にあなたが未来の夫にしてよいと思う男性はいませんか？」

　　「とりたてて……食事に誘ってくれる人はいますが」

　　「食事に行きましたか」

　　「いいえ、変に思われると困るので」

　　「たぶん夢はそのことでしょう。あなたは彼の申し入れを受けるべきです」

　彼女はその男性と結婚したがっているのですが、気後れして食事に誘われても断っ

　ていました。　バスに乗り遅れる夢は、チャンスを逃がすことへの不安の表れである

　とマーフィー博士は言うのです。

　　彼女はその男性とデートをするようになり、まもなく結婚しました。　彼女の顕在

　意識は躊躇していましたが、潜在意識は繰り返し彼女に信号を送っていたのです。
　
　夢は人がチャンスをつかむよう仕向けたり、警告を発したりします。　この種の夢を

　見るためには、日頃から物事の決定や判断を下すとき顕在意識にばかり頼らず、潜

　在意識に委ねる習慣をつけておく必要があります。