あなたは人間の記憶というものをどのように考えているでしょうか。
ふつう、記憶がいい人というのは、たとえば教科書の内容を短時間に丸暗記でき
るような人のことを指しています。 試験日の前に徹夜で暗記して、それをその
まま答案用紙に書いたら百点がとれた、という人は記憶力がいいと言います。
しかし、このような記憶はだいたいが顕在意識の記憶で、試験が終わって一週間
もたつとほとんど忘れているのではないでしょうか。
ユングという有名な精神分析学者は、こんな実例を本の中に書いています。
あるとき、昏睡状態で運ばれてきた女性の患者さんがいました。 翌日、その女性
は意識が回復したのですが、彼女はそこがどこであるのか、どうして自分はそこに
いるのか、また今日は何日なのか、といったことをまったく覚えていませんでした。
しかし、ユング博士がこの女性患者に催眠をかけてから質問すると、今度はなぜ
自分は昏睡状態になつたのか、どのようにして病院に運び込まれたのか、さらには
運び込まれたときに病院の玄関の時計が何時を指していたかなどまで、はっきりと
ユング博士の質問に答えることができたのです。
これが私たち誰もが持っている潜在意識の偉大な記憶力なのです。 潜在意識に
「富」とか「恋の成就」という言葉を記憶できれば、あなたは自然とお金持ちになり、
自然と素晴らしい異性と幸せな恋を成就することに成功するのです。
そのための方法がマーフィー博士が推奨する、夜眠りに入る前の祈りなのです。
潜在意識は、一度記憶したことは決して忘れません。 必ず記憶されたものを呼
び覚まして実現してしまいます。
ところで、潜在意識には次のような特徴があります。
「潜在意識は判断できない、潜在意識は推論できない、潜在意識は議論できない」
なぜなら、判断や推論、議論は顕在意識が得意とするところだからです。 ですか
ら、自分の願望が正しいか間違っているかは、顕在意識を使って判断しなければい
けません。 顕在意識で正しく判断して、この願望は間違っていないと思ったら、
安心して潜在意識に記憶してください。 あなたは必ず成功するでしょう。
マーフィー 運がよくなる魔法の練習帳 マーフィー理論研究会 編著
