嫉妬は自分に対する自信のなさの証明であるマーフィー博士はこう言っています。
たしかに自信があるならば、嫉妬の感情はわいてこないでしょう。
けれども、人間はそれほど絶対的な自信を持てるわけではありませんから、時には
嫉妬は避けられないものになります。 しかし、心の中に思い描いたことは実現する
という潜在意識の法則に従えば、過度の嫉妬が自分自身にとってプラスになるとはと
うてい思えません。 たとえば、こんな例があります。
深く愛し合って、めでたくゴールインしたカップルがありました。
しばらくはうまくいっていましたが、まもなく離婚するほどの危機に陥ってしまいました。
原因は夫の異常な嫉妬心にありました。 夫は妻を他人に見せるのも嫌がるほどでした。
一度などは自宅へお祝いのために来てくれた夫の友人と、親しげな口をきいたと
いうだけで、妻は夫からなじられたのです。 結婚する前は自信に満ちてやさしく見え
た夫が、実は小心で嫉妬深い男だったことを知った妻は、夫がイヤでたまらなくなり
ました。
愛情が生まれていることもあります。 ただ、それが表面に現れないので、女性の
ほうはいらだちを覚えるのです。
愛とはそれほど簡単なことではないのです。 誰でも好きな人に巡り合えば、何の
努力も訓練もいらずに、「人を愛することができる」と思っています。 ですが、愛する
ことはそうやさしいことではありません。 心理学者のエーリッヒ・フロムはこう言って
います。
そして妻はあるとき、その自分の正直な気持ちを夫にぶつけたのです。 夫は激怒
し、二人は離婚することになりました。 しばらくして夫は自分の常軌を逸した嫉妬心
を反省し、妻に和解を申し入れました。
けれど妻はそれに応じませんでした。これほど異常な嫉妬心を見せつけられた妻
は、自分の生命の危険を感じたからです。このように恐怖の心が植えつけられると、
愛は消え去ります。
シェークスピアの『オセロ』ではムーア人の将軍が、皮膚の色ゆえに自信がなく、ち
ょっと冷静に考えれば底が割れる妄言に惑わされて最愛の妻を嫉妬のあまり殺して
しまう物語です。自信のなさが嫉妬心を駆り立てたのです。 「愛と恐怖は共存でき
ない」という言葉がありますが、恐怖がまされば愛は消えるという意味に考えれば、
恐怖の恐さ、強力さがわかります。 恐怖は愛の最大の敵であり、またそれは人生に
おける最大の敵でもあるのです。
マーフィー 運がよくなる魔法の練習帳 マーフィー理論研究会 編著>
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