御家庭の幸せを願う印鑑『吉相印』

　　　物でもお金でも、それを手にすることができるのは、「入手の原則」に 従った場合だけです。入手の原則とは「ただで物を得ようとしてはいけない」 　「受け取るためには与える」ということです。　何もしないでただで手に入れ ようとすると、後で必ず代償を支払わねばならなくなります。　そしてその場 合に払うことになる代償は、得たものと比べて大きな犠牲を伴うものになり がちです。 　「刑務所は、ただで手に入れようとした人たちでいっぱいです」とマーフィー 博士は言います。 　では「受け取るためには与える」とはどういうことでしょうか。　何を誰に与 えればいいのか。　そのことを説明する前に、常識とはかけ離れたマーフィー 博士のユニークな労働観を披露しておきましょう。 　日本人の伝統的な労働観では「勤勉」「努力」が大きく評価されます。しか し、マーフィー博士の考え方はそれと大きく違っています。 　「金持ちになれる唯一の方法は、額に汗して激しく働くことなどという話を信 じてはいけません。　真実はそうではないのです。努力しないやり方が一番よい。 　ただし、その仕事が楽しくてたまらないからするというようでありなさい」 　このことを知った上で「受け取るためには与える」を考えると、与える対象 は意外なことに潜在意識であり、与えるのと受け取るのは顕在意識ということ です。 　その根拠は博士があげた次の例からも明らかです。　資金繰りに苦慮して いるつぶれそうな会社の社長に、博士は次のようなアドバイスをしたのです。 　　会社に戻ったら、静かに椅子に腰を下ろして「売り上げは毎日よくなってい く」という言葉を何度も繰り返しなさい……。 　すると、本当にそのようなことが起こつたのです。常識的にはにわかに信じ られないことですが、博士はその理由を次のように説明しています。 　「意識する心（顕在意識）と潜在意識をよい方向へ協力させたのです。今まで その社長は悪いほうへ協力させていたのです」。　これが入手の原則の「受 け取るためには与える」ということです。