御家庭の幸せを願う印鑑『吉相印』

　　　ある女性は勤務先の女性の上司をひどく嫌っていました。　この女性は高血 圧と胃潰瘍で苦しんでいました。　彼女はこの情況を何とかするため、自分の 人生を変えようと思いました。　その手始めとして、今までさんざん不快な態度 をとった女上司と和解する計画を立てました。 　彼女は女上司と話し合う努力をしましたが、こちらが嫌えば相手も嫌うの法 則で、女上司は女性の申し出を拒絶しました。　女性は一計を案じ、毎朝十分 間だけ、女上司を愛と善意で包み込むイメージ描いてから職場に向かうことに しました。 　数週間後、女性が週末を過ごすためサンフランシスコ行きの飛行機に乗りま したが、なんと隣の座席には女上司が座っていました。　彼女が黙礼すると 女上司は丁重に返礼してきました。　目的地へ着くまで二人は初めて親しく会 話を交わし、すっかり打ち解けました。　それからしばらくして、女性は胃潰瘍 と高血圧が完治したことを医者から告げられたのです。 　似た話は日本にもあります。　A子さんは親友のB子さんとケンカし、以来二 年間二人は音信不通でした。　A子さんはB子さんに会いたくなりました。　電 話をかけようと思いましたが、相手がどう出るかわからないので不安です。 　つっけんどんな応対でもされてまたケンカしたら、もう永久に仲違いのまま になる。　それが恐くて電話をかけられなかったA子さんは、B子さんも自分と 同じ気持ちにっつているところをイメージしました。 　二週間、毎日毎日そのイメージを抱いて、やっと電話をする気になって受話 器を取り上げようとした瞬間、電話がかかってきました。　その電話はB子さ んからでした。　B子さんもA子さんと同じ気持ちになっていたのです。 　このイメージ作戦は恋する人に自分の気持ちを伝えるときにも応用できます。 　私たちは人と会ったり、電話をしたり、手紙を書いたりする以外にも、相手と 交信する能力を持っているのです。　それはお互いの潜在意識による交信です。 いまここにあげた二つの例は、まさに潜在意識による交信がいかに効果的で あるかを物語っています。