御家庭の幸せを願う印鑑『吉相印』

　　　働く女性にとって昇進は大きな喜びです。 　そのために他人と競走することも ありますが、マーフィー博士は競争は必要ないと言います。 　自分の想像の中で 自分を昇進させてしまうのが、最も早く昇進を手に入れる方法だと言うのです。 　博士の指導で異例のスピード出世をした例を次に紹介します。　ある広告会社 に勤める女性が自分の昇進についてこう判断していました。 　「自分の前に昇進すべき先輩がまだ数人はいるから、四、五年は待たないといけ ないでしょう」 　そんな彼女にマーフィー博士はこう質問しました。 　「ここからニューヨークまで何時間かかりますか」 　「ジェット機で五時間弱ですね」 　開拓時代の荷馬車で行ったら十八ヶ月はかかる距離でした。　十八ヶ月 が五時 間に短縮された。 そんな話をした後、マーフィー博士は彼女にこう言ったのです。 　　「あなたの昇進の時間も短縮させることができますよ」「どういう意味ですか」 　「あなたは四、五年かかると思っていますが、それはあなたの心の中にあるバ リケードが邪魔をしているのです。 自分の前に数人いる、待たねばならないと いう考えがそれです」 　彼女は頭を切り替えました。　バリケードを取り除いて、その代わりにパートナ ーが彼女を賞賛しているところを想像することにしたのです。 毎朝彼女のパート ナーが「昇進できてよかったね。本当におめでとう！」と言う姿を想像しました。 　これは子供だましでしょうか。 数週間後に、それは現実のものになったのです。 　マーフィー博士は、その女性が技量・実績・人格の点で、すでに希望の昇進を手に 入れて当然と思ったのでした。 その彼女が昇進していないのはなぜでしょうか。 　　彼女自身の心に障害物があったからなのです。 それを取り除いた彼女は、おそ らく昇進を決定するべき人の潜在意識へ、何らかのインパクトを与えたに違いあり ません。