潜在意識に語りかけるのに最も適した時間は夜、眠りに入る直前です。
眠りにつく前というのは、誰もがうとうとします。 この状態が潜在
意識が最もあらわになった状態なのです。 ですから、眠りに入る直前に
自分の願望を祈念すれば、潜在意識は無理なくあなたの願いを受け入れ
れてくれます。 ある内気な女性は、その性格ゆえになかなか好きな人に告白
できませんでした。 相手も好意を持ってくれていることに何となく気づいて
いました。 けれど、どうしても告白できません。 その理由は、もし「ノー」と
言われたらどうしよう、という恐れからでした。
マーフィー博士はこうアドバイスしました。
「あなたは毎晩、眠る前に想像の中で告白の練習をしてみなさい。
あなたは自分の望みのままに行動している。 臆することな彼に告白して、
彼があなたの気持ちを受け入れているところを克明に描いてみなさい」
彼女はその通りに毎晩ベッドの上で告白しているところを想像しました。
想像の中での彼女は少しも内気ではありませんでした。 まもなくそれは
現実化しました。 女性はリハーサルのおかげで勇気が出たのです。
もし彼女が睡眠法を実行しなかったら、いつまでたっても勇気がわかず、
かえってぎくしやくした関係になっていたかも知れません。 人間は自分の
強い願望が実現できないときに強いストレスを感じます。 ストレス状態
では人間関係はうまくいかなくなることが多いからです。
それからもう一つ大きな要素があります。 それは彼女のりハーサルは、
単なるリハーサルではなかったかも知れないのです。 夜、眠っているとき、
彼女の心と彼の心は交信していたのかも知れません。 彼女の切実な思い
は潜在意識を通じて話し合われ、すでに二人は心の深層でつきあう約束を
していたかも知れないのです。
もしあなたが誰かを自分のほうへ振り向かせたいなら、最低二週間は
彼女と同じような試みをしてみることです。 あなたが想像の中で描いた
潜在意識を通じて実現へと向かいます。 「どうやって?」などと考える必要
はありません。 それは宇宙の法則のようなものなのです。
マーフィー 運がよくなる魔法の練習帳 マーフィー理論研究会 編著