御家庭の幸せを願う印鑑『吉相印』

　　　結婚するということは、別の側面から見れば排他的なことだと言えます。男性が一 人の女性を生涯の妻に選ぶということは、世のほかの女性すべてを間接的に排除す ることだからです。　女性側から考えても同じことです。　だから、一組のカップルの誕 生が、誰かを悲しませたりすることがありえるのです。 そして、そのことが二人の新しい生活を妨害することも予想できます。　しかし、 それはそれほど気にすることでしょうか。　マーフィー博士は「気にすることはない。そう いうときは気にするほうが負けです」と言っています。 なぜかと言うと、気にすることによって心に不安が駆り立てられて、それは次第に拡大し、 自分自身の潜在意識に働いて本当にマイナスの影響を及ぼしかねないから です。　マーフィー博士は「相手に力を与えてはいけない」と言っています。　この 種の恨みや嫉妬、羨望は、一つのエネルギーになって存在します。人から恨まれるこ とが多いとき、そのエネルギーも膨大なものになって降りかかってきます。 　しかし、これらのエネルギーはこちらがそれを認めて受け入れない限りは、何の力 も持ちえないというのがマーフィー博士の考え方です。　つまり「気にしない」でいれ ば、ほとんど影響はないと考えてよいのです。 では、気にしないためにはどうすればよいのでしょうか。単に無視するだけでは、 こちらの気持ちが弱くなります。心の弱さは相手につけこむ隙を与えます。そこで博 士が勧めるのは「相手を一度だけ祝福して、あとは無視する」というやり方です。 　もう一つ、そのような問題人間を善意と誠実さを持って「神の愛に委ねる」という 方法もあります。　一番してはいけないことは「目には目、歯には歯」といったやり方 です。それをやってしまったら、相手と同じレベルになってしまいます。 同じレベルになれば、相手にもチャンスが出てきます。そういう状況に身をおくこ とは、自己を不安に陥れることになります。 決して悪意の感情を持ってはいけません。　悪意は、結局は自分に跳ね返ってき ます。　マーフィー博士の忠告は次のようなものです。　「あなたが幸せな結婚を手に 入れたとき、その陰で泣く人が出るのは当然です。　　しかし、その人と同じ土俵で 敵悔（てきがい）心を燃やせば、あなたの恋愛に害悪をもたらします」