明石鯛の紹介
「明石鯛」これほど有名な地名付きの魚が 他にあるでしょうか? お祝い事に欠かせない この魚 実は大きな誤解をされています。それは「桜鯛」、明石の桜鯛と聞けば誰でも美味しいと思ってしまいがちですが、それは産卵の為、 桜前線とともに内海に入り込み メスの体色が桜色に輝く姿を呼んだもので、 実際には 子(卵)に栄養を摂られ 身は美味ということではありません。 明石鯛の旬は秋です。夏の高水温時に活発に活動する エビ、カニなどの甲殻類の他、貝、いかなごなど多種、多量の餌を食べ、 潮流の速い明石海峡で育った「 明石鯛」は「美食家のスポーツマン」です。 その身がまずい訳がありません。冬を迎える前に丸々と肥えたその時期を 私達は特別に「紅葉鯛(もみじだい)」と呼んでいます。
明石の浜にいると、1年中 たくさんの魚を食しますが、 やはり 「紅葉鯛」のその上品な脂乗りと食感に、他の魚は霞んでしまいます。しかし水温が下がると、水深深い場所に移動し 水揚が極端に減ってしまうので 、高値となり なかなか家庭で味わえる代物ではありません。
それだけ少なく、高値の明石鯛が 世間に出回っている事は おかしいですね。
明石で「明石鯛」が水揚げされるのは 平年だと4月後半から12月初旬頃までの 夏場だけとなります。
水温降下により 明石鯛は より水温の安定を求め水深深く移動し、水温が下がれば餌も減り、活動を減らしますので 腕の良い漁師達が いくら狙っても採れ難くなりますので、ある日突然 明石鯛を狙って漁をすることを止めます。
それは毎年 海の状況により違うのですが 上記日程を外した日に 「明石鯛」で出まわってましたら ちょっと疑がわしいですね。
せっかくの明石鯛 まずは刺身にしないと値打ちがないですね。 それから
皮付きの松皮づくりと2種を食べ比べたいです。煮物、焼物等々 他、紹介しようのない程 ありとあらゆる食べ方があり、 捨てる所がない魚です。手に入ったなら 存分に楽しみましょう。